アスペクト比
PCBのビア設計におけるアスペクト比とは?
PCB設計におけるアスペクト比とは、ビアのドリル深さと仕上がり穴径との比を指します。板厚1.6mmの基板にドリル径0.3mmでスルーホールビアを開けた場合、アスペクト比はおよそ5.3:1となります。この比は基板製造において最も重要な製造パラメータの一つです。というのも、ビアの内壁全体にわたって銅めっきを確実に施せるかどうかを直接左右するためです。アスペクト比が高いほど、めっき液がより細く深い穴の奥まで行き渡りにくくなり、均一なめっきが難しくなります。
一般的な基板製造会社は、スルーホールビアについて8:1から10:1程度までのアスペクト比に対応しており、先進的な製造会社では特殊なめっきプロセスにより12:1から15:1を実現できます。隣接する層だけを接続するマイクロビアは、通常1:1以下のアスペクト比となります。設計上必要なビアのアスペクト比が製造会社の能力を超える場合、設計者はドリル径を大きくする(その分だけ配線スペースを消費する)、板厚を薄くする、あるいは本質的にアスペクト比の低いブラインドビアやマイクロビアといった別のビア構造に切り替える、のいずれかを選ばなければなりません。
製造を見据えたビアサイズの決定
ビアのアスペクト比の制約は、PCBの層構成設計と配線戦略とを結びつける本質的な要素です。製造能力のパラメータを取り込んだ物理駆動型AIレイアウトツールであれば、各層構成において配線密度の要求と対象製造会社のアスペクト比の上限の双方を満たすドリル径を自動的に選択できます。このようにビアサイズの決定を自動化することで、設計者が一つひとつのビアについてドリル径を板厚や製造会社の能力と突き合わせる作業をしなくても、製造可能な設計が得られます。




