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Quilter、基板の「コンパイラ」開発に向け$10Mを調達

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初回公開日

February 12, 2024

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この記事は、Quilterの物理法則に基づくレイアウト自動化を使い、NXP i.MX 8M Mini搭載コンピューターを再現した過程を詳しく紹介するシリーズの一部です。 

要点

生成AIを用いた基板設計ソフトウェアを開発するAI企業Quilterは、Benchmarkが主導し、Coatueと既存投資家が参加するシリーズAの資金調達を発表しました。また、BenchmarkのEric Vishriaが取締役に就任します。

世界では先端ハードウェアや実世界に関わる技術が再び花開いていますが、それらを動かす電子回路の設計には、依然として時間と費用がかかります。Quilterは、AIを活用して基板設計を完全に自動化し、電子機器企業のR&Dを加速します。Quilterは現在、オープンベータで無料でお試しいただけます。また、採用活動も行っています!

ベータ版を試す

電子回路の設計には、今も時間と費用がかかります

実体のある製品をつくるうえで、今ほど刺激的な時代はありません。過去10年間のハードウェアの革新は、自動運転車、商業宇宙利用、空間コンピューティング、AI時代を支えるGPUなど、時代を画する成果を生みました。次の10年間には、バイオテクノロジー、原子力、防衛の分野で、さらなる飛躍が期待されています。

しかし、こうした目覚ましい成果にもかかわらず、それらの製品を動かす電子回路の設計プロセスは、今も非常に困難です。さらに問題なのは、時間がかかることです。数十年にわたって自動化が試みられてきたにもかかわらず、電気的な構成である「回路図」を、製造可能な基板設計に変える作業は、依然として手作業に頼り、煩雑で、ミスが起こりやすいままです。

現在、電子機器企業が地球の裏側から新しい試作基板を発注し、24〜48時間で受け取ることは珍しくありません。それでも、その設計を作成するためには、貴重なエンジニアリングの時間を数週間、ときには数か月も費やしています。

ソフトウェアのエンジニアと比べると、電気エンジニアは事実上、今も手作業で「コードをコンパイル」している状態です。実世界と関わるコンピューティングの最も魅力的な未来像を実現するには、この状況を変えなければなりません。

Quilter can generate dozens of circuit board designs in hours
Quilterは数時間で数十件の基板設計を生成できます

Quilterは基板用のコンパイラを開発しています

Quilterの使命は「基板のコンパイラ」をつくり、企業が従来の10倍の速さで反復できるようにすることで、電子機器のイノベーションを加速することです。

多くの電気エンジニアは、オートルーターなどの設計自動化ツールを試したことがあります。しかし、設定が難しく、最後まで処理が完了することはまれで、節約できる時間より使うための時間のほうが長いと、すぐに気づく人がほとんどです。なぜでしょうか。既存の自動化ツールには、人間の設計者が行う次のことができないからです。(1)設計の電気的な文脈を理解すること、(2)設計判断が現実世界の物理現象に与える影響を予測すること、(3)層構成、配置、配線の解空間全体を探索することです。

このビジョンを実現するため、Quilterは回路設計の自動化を第一原理から捉え直し、強化学習、ニューラルネットワーク、分散コンピューティングの進歩を生かして、次のような「コンパイラ」を開発しています。

  • すべての作業を完了します。現在のオートルーターとは異なり、Quilterは配置、配線、層構成、銅箔のベタ塗りなど、基板設計のあらゆる側面を管理し、数時間で製造に使える設計を作成できます。
  • 物理に基づいて設計を最適化します。Quilterは物理シミュレーションを使い、クロストークや電磁干渉といった発見しにくい問題による、余分な反復や遅延をなくします。
  • 既存の「ツールチェーン」で使用できます。QuilterはAltiumとKiCadのファイル形式を直接扱って設計し、お預かりしたものと同じ形式でファイルを返します。
3D rendering of a circuit board designed by Quilter's AI.
QuilterのAIが設計した基板の3Dレンダリング。

これからの展開

次の成長段階に向けてBenchmarkと協力し、Eric VishriaをQuilterの取締役に迎えられることを、うれしく思います。今回のシリーズAには、Coatueのほか、Root Ventures、Harrison Metal Capitalなどの既存投資家も参加しています。

過去9か月間、Quilterは小規模なエンジニアのコミュニティとクローズドベータを実施し、100Kを超える独自のPCB設計を生成してきました。そして本日、Quilterをオープンベータへ移行し、試してみたいすべての方に無料でご利用いただけるようになりました。大変うれしく思っています。

Quilterを初めて知った皆様に向けて、今後の取り組みをご紹介します。

  • チームの拡大。現在、採用活動をAI/ML、エレクトロニクス、ビジネスの各分野の多数の職種で進め、製品の認知と導入を加速しています。
  • 製品の改善。Quilterで現在設計できる範囲を広げ、厳しい設計制約や要件を持つ非常に複雑な基板をコンパイルできるようにすることに、力を集中しています。
  • ユーザーへの投資。ユーザーの皆様がリスクなくQuilterを試し、プロジェクトや設計をチームの仲間やコミュニティのほかのメンバーと共有できるようにする、プログラムや提携を進めています。

詳しくはQuilter.aiにアクセスして、Quilterについてご覧いただき、無料のベータ版をお試しのうえ、成長を続けるユーザーコミュニティにご参加ください。

ベータ版を試す

ベータ版には、お客様の用途に必要な重要機能が足りませんか?以下の方法で、ロードマップづくりにぜひご協力ください。

Quilterの資金調達に関する報道:

Quilterを実際に試す

Project Speedrunは、自律的なレイアウトの実際の姿と、Quilterが実現する時間短縮を示しました。次は、ご自身のハードウェアでお確かめください。

利用を始める

設計の検証

仕上げが完了したら、最後に確認するのはハードウェアが動作するかどうかです。電源投入時には電気的な不具合の多くが現れます。エンジニアにとって、緊張と期待が入り交じる瞬間です。

第4回に進む

設計の仕上げ

自律的なレイアウトにより、DRCを実施済みの完成した設計が得られます。仕上げは、製造に向けて最終調整するための短い精密な作業です。

第3回に進む

設計のコンパイル

設計の準備ができたら、次はQuilterに引き渡します。従来のワークフローでは、この段階でエンジニアとレイアウト担当者が設計意図を確認します。Quilterはこの打ち合わせを回路理解のプロセスに置き換えます。プロジェクトをアップロードし、制約条件がどう解釈されたかを確認して、ジョブを実行します。

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