シリーズ全体を読む
この記事は、Quilterの物理法則に基づくレイアウト自動化を使い、NXP i.MX 8M Mini搭載コンピューターを再現した過程を詳しく紹介するシリーズの一部です。
本日、Quilterに物理ルールチェック(PRCs)を導入しました。物理ルールチェックは、従来の設計ルールチェック(DRCs)と併せて、Quilterが生成するレイアウトについて、次の点を確認します。
- 完了していることを確認します。
- 製造可能であることを確認します。そして、
- 仕様どおりに機能することを確認します。
PRCsとは?
ECADソフトウェアを使ったことがあれば、設計ルールチェック、略して「DRCs」という言葉を耳にしたことがあるでしょう。DRCsはユーザーが設定できるチェックで、通常はPCB設計が完了しているか(「すべて配線されているか?」)、製造可能か(「製作できるか?」)を確認するために使用します。
しかし、設計が完了し、製造可能であるからといって、必ずしも機能するとは限りません。DRCレポートに問題がなくても、多くのエンジニアは、製造に出した設計が実物となって手元に届いたとき、本当に動くかどうかを心配しています。
まさにそのために、私たちは物理ルールチェック(PRCs)を開発しました。
物理ルールチェックは、回路図に定義された物理制約ごとにQuilterが作成する、完全に自動化された「単体テスト」です。レイアウトの生成後、Quilterは対象に応じた一連のPRCsを実行し、各候補の設計品質を定量化します。その結果を、レビュー用のレポートにまとめます。

DRCsと併せて物理ルールチェックを確認すると、製造性、コスト、性能の間にある設計上のトレードオフを探り、理解しやすくなります。そのため、最も重要な点を優先して最適化できます。
現在対応している物理制約と、それに関連するPRCsの一覧を以下に示します。この一覧は急速に拡大しています。
- 差動ペア
- 等長配線
- 非結合区間の間隔
- (近日対応)グランドプレーンとの重なり
- 大電流ネット/ネットクラス
- 過大な温度上昇が生じる配線の長さ
- バイパスコンデンサ
- ピンまでの距離
- ビア数
- シングルエンドのインピーダンス制御配線
- (近日対応)配線幅と厚さ
- (近日対応)グランドプレーンとの重なり
PRCsの今後の展開
今回の物理ルールチェックの初回リリースは、物理を考慮する完全自動のPCB「コンパイラ」というビジョンの実現に向けた、小さいながらも重要な一歩です。真価を発揮するのは、これからです。
- 短期的には、Quilterの候補レビューにPRCsをさらに深く組み込みます。PRCの結果を、候補の推奨、絞り込みの選択肢、視覚的なレビューワークフローの強化に活用することも含まれます。
- 来年初めには、専門的な設計検証レポートを生成できるよう、PRCsの機能を拡張します。シミュレーションツールを用いて、各基板の重要な部分でシグナルインテグリティとパワーインテグリティが維持されていることを確認します。
- 長期的には、PRCsは、Quilterの継続的な学習と改善を促す、重要なフィードバックシステムへと成長し、PCB設計者としての進歩を支えます。
新しい設計の送信とPRCsの実際の動作の確認には、app.quilter.aiをご利用ください。ご質問やご意見はありますか?このメールへの返信、またはQuilterアプリ内のチャットでお知らせください。
皆様のご感想を楽しみにしています!























