シリーズ全体を読む
この記事は、Quilterの物理法則に基づくレイアウト自動化を使い、NXP i.MX 8M Mini搭載コンピューターを再現した過程を詳しく紹介するシリーズの一部です。

2024年:素晴らしい1年でした!
2024年はQuilterにとって素晴らしい1年でした!昨年2月にBenchmarkからのシリーズAでの$10Mの資金調達を発表し、オープンベータを開始したQuilterは、2025年を迎え、次のように進化しています。
- さらに高速に。オープンベータ開始当初と比べ、ピン当たりの配線時間を70分の1に短縮しました。
- さらに高い処理能力。ピン数が5,000近い基板の配線を100%完了することに成功しました。最大ピン数は5倍に増加しており、 開始当初の最高記録を大きく上回っています。
- さらに賢く。配置と配線の際に、6種類の新たな物理的要件を考慮できるようになりました。また、設計の検証には、当社のPhysics Rule Checks(PRCs、物理ルールチェック)の枠組みを使用できます。
2024年は、Quilterにとってこれまでで最もエキサイティングな年となる2025年への土台を築いた1年でした!準備を進めてきたことを、早く皆様にお伝えしたいと思っています。
Quilterの更新・改善情報

1/ 手厚いサポート付きの新しい評価プログラム
チームの業務を妨げずに、既存の設計を使ってQuilterの能力を評価したいエンジニアリング部門のリーダー向けに、手厚いサポート付きの評価プログラムを新たに開始しました。名称はPCB Design Pioneers Programです。
技術デモとQ&Aの後、Quilterの評価には皆様のチームの既存のPCB設計を使用し、基板性能の評価レポートとROI分析をお届けします。新しいツールの導入も、通常業務を中断する必要もありません。

2/ レイアウトジョブの名前変更、削除、キャンセル
Quilterのホームページと候補のレビューページのデザインを刷新し、多くのご要望をいただいていた、使い勝手を高める便利な機能をいくつか追加しました。
- 検索と並べ替えを、レイアウトジョブの名前や送信状況に基づいて行えます。
- 名前変更や削除を、下書きと完了済みのジョブに対して行えます。
- キャンセルを、送信済みのジョブに対して行えます。
これらの機能は、新規ジョブにも既存ジョブにも、すべてのユーザーが今日から利用できます。

3/ Physics Rule Checks(PRCs)
現在のCADツールでは、DRC(設計ルールチェック)を使って、PCBレイアウトが完了しているか(「すべて配線されているか?」)、製造可能か(「製作できるか?」)を確認します。しかし、設計が完了し、製造可能であるからといって、必ずしも機能するとは限りません。
そこで、私たちはPhysics Rule Checks(PRCs)を開発しました。
Physics Rule Checksは、回路図に定義された物理制約ごとにQuilterが作成する、完全に自動化された「単体テスト」です。レイアウトの生成後、Quilterは対象に応じた一連のPRCsを実行し、各候補の設計品質を定量化します。その結果を、レビュー用のレポートにまとめます。
2025年はPRCsの対象範囲の拡大と高度化の両方に大きく投資し、設定不要でシミュレーション品質のレイアウト解析をQuilterの設計ワークフローに直接組み込みます。ぜひご期待ください!

4/ バイパスコンデンサと水晶発振器
従来のPCB設計で特に日常的かつ煩雑な作業の一部を簡単にするため、バイパスコンデンサと水晶発振器の自動検出・配置機能を追加しました。
2025年もQuilterが考慮できる物理的要件の種類を増やし、効果的なレイアウトの生成に必要なすべての物理制約を、格段にシンプルに、素早く、容易に伝えられるようにしていく予定です。
今後の予定
2025年に向けて、さまざまな新しい変更を準備しています。次にお届けする予定の機能をご紹介します。
- 反復時の制約の再利用。更新した入力ファイルに既存の制約を適用できるようにし、Quilterでの反復をより簡単にします。
- 配置領域。配置領域を指定する機能を追加し、上級ユーザーがQuilterの自動部品配置をより細かく制御できるようにします。
- スイッチングコンバータへの対応。スイッチングコンバータ向けの物理制約とPRCsを追加し、電流ループの最小化を最適化するとともに、スイッチング電源の分離性を高めます。
- 配置・配線モジュールの再設計により、コンパイラの速度、処理能力、設計の高度さを、再び飛躍的に向上させます。
素晴らしい1年になりそうです!
























